エルサルバドルの試合報告 プロサーファー 北澤麗奈選手
ST Ambassador プロショートボーダー 北澤麗奈選手より
WSL(World Surf League)の大会の様子をお伺いすることが出来ました!!
WSL エル・サルバドル QS6000
赤道直下のエル・サルバドルのプンタロカで行われた世界予選の最高ランクの試合に出場しました。
メキシコの試合から移動して1日練習して翌日試合開始というハードスケジュールでした。
今回の波は7Ft前後の大きな波で試合では珍しいほどの私の大好きな波でした。
ちなみに、4Ftで身長プラスα位です。
私のヒートはラウンド1のヒート2でした。
日本のJPSA日本プロサーフィン連盟の昨年のグランドChampionと
アメリカの世界ジュニアのトップの選手とチリの選手との戦いとなりました。
25分ヒートで4menプライオリティールールです。
私はこの(4人優先権)ルールに何回も泣かされてきたので過去の失敗を糧にして試合に望みました。
私の大好きな波ということもあり、序盤から余裕のある展開でグッドスコーアーを出すことが出来ました。
各選手もいい波をキャッチしてスコアーを重ねてきましたが私はこのヒート最大の波をキャッチして10点満点中8.93ポイントのエクセレントスコアーを出すことが出来、トップ通過でラウンド2に進むことが出来ました。
1日が終わって見ると私が出した8.93ポイントはラウンド1全体(約48人)のシングルトップスコアーでした。
このラウンドには元世界チャンピオンや世界選手権の上位ランキングの選手も出場していたので、これはとてもうれしく自信につながりました。
この日のWSLの公式サイトにも写真とインタビュー記事が掲載されました。
Posting the day’s highest single-scoring wave of an 8.93, Rina Kitazawa (JPN) was looking like a Punta Roca veteran in her first-ever competition here. The 22-year-old hasn’t been to El Salvador before and is finding her comfort zone far from her home of Japan.
“It was amazing out there with so many great waves, I couldn’t believe it,” Kitazawa said. “Experiencing this wave and the surrounding area has been incredible. I’ve been competing on the QS for four or five years and have an idea of how it all works so I’m just excited to be here. Getting that high score was an amazing feeling and I really can’t wait to surf more throughout this contest.”
そして翌日のラウンド2
また2ヒート目でした
朝は風もなく綺麗な海面で時々7〜8Ftの波が来ていました。
今日も私の大好きなサイズの波で試合が出来ました。
ヒート開始
今日も25分ヒートの4menプライオリティールールです。
作戦通り前半で中くらいのサイズの形の良い波をキャッチしてグッドスコアーの 6.0ポイントを出しました。
次の波はもっと大きな波でもっと良いライディングをしたつもりでしたが、良い点数が出ませんでした。
2本とも とても長く乗ったので、元の場所に戻るまで大変時間がかかってしまい元の場所に戻った時には残り時間が2分ほどでした。
他の選手が中サイズの波で良い点数を出していたのでこの時点で私は3位でした。
最後の一本は昨日最高得点をだしたのと同じで 最大の波をキャッチしようと波をギリギリまで待ちました。
そして、終了間際ようやくその波がやって来ました。
終了のカウントダウンが始まります。
終了のホーンの前に立ち上がればセーフ、遅れればアウトです。
全力で海面を掻いて進みましたが、なかなかキャッチ出来ず立ち上がるのがホー ンよりわずかに遅れてしましました。
乗った波は昨日より大きくてライディングも昨日に増してよかったのですが
時間切れでカウントされることはありませんでした。
岸に上がると多くのギャラリーと選手が拍手で迎えてくれました。
「あれが時間内だったら余裕で9ポイントは出てたよ!!」
「めちゃめちゃ凄かった!!」
「よくやった!!」
「負けたけど優勝だ!!」などと英語、スペイン語で声をかけてくれました。
負けたのにこんなに沢山の声をかけられたのは初めてで
悔しさと嬉しさが交錯してとても不思議な気持ちでしたが、
私の目標のひとつに「人を感動させるサーフィン」というのがあるので
今回はラウンド2で負けはしましたが 「人を感動させるサーフィン」が少しはできたのかな?と思うことが出来ました。
今回は優勝を狙えるチャンスでしたが残念です。
しかし、今まで課題だった心と身体をひとつにすることが出来た試合でした。
自分としては新たなスタートができたと思っています。
結果は日本人最高順位の49位でFINISHとなりました。
次回も応援よろしくお願いします。