インドネシアのロテ島 アジアツアー第7戦 今年最終戦のROTE OPEN 北沢麗奈

11月8日から11日までインドネシアのロテ島で、アジアツアー第7戦、今年最終戦の ROTE OPENがありました。
今回の大会は開催が1週間前に決まって、7日にバリ発でASCのチーム全員で行くパッケージツアーだったのですが、手続きが日本からだととても難しく、出発の日までちゃんとロテ島行きのチケットが取れているのか分からず、
ロンボク島の噴火などもあり本当に試合に出ることができるのかとても不安でした。

日本からバリの便は遅延して、6日の午後5時着の予定が7日の朝3時着になってしまい、国内線の出発時刻が午前11時だったので
ホテルに泊まるのももったいないと思い国内線のターミナルの前で野宿しました。
バリ島から乗り継ぎ先のクパンへの飛行機は無事定刻通り出発で、みんなでチェックインをしてクパンへ。
今まで3年間ASCを回ってきましたが、選手やスタッフ全員で旅をしたことは一度もなくて、特に私は日本からでいつも移動は一人なのでこの旅は修学旅行みたいでとても楽しかったです。
クパンからは超小型のプロペラ機だったので、貴重品以外は全てフェリーで運送でした。
ロテ島は想像していたよりもずっと暑くて乾燥していて、家自体も少なくて砂漠と荒地のような感じです。

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もちろんちゃんとしたホテルは2件ほどしかなく、とても高額なので選手はみんなバンガローに宿泊で、貸切りになりました。
部屋はインフォメーションとは真逆の水シャワーでエアコンもインターネット回線も無し。
しかも私の部屋は一番広かったのですが最初扇風機すらなく、一人でも暑いのにバリの友達が私の部屋に一緒に泊まることになり、一人の予定だったので1つのベッドを2人で使って、暑すぎてほとんど寝ることができなかったので、次の日に宿の人にお願いして扇風機を買ってきてもらいようやく快適になられるようになりました。
大会は8日からスタートだったのですが、初日は女子の参加人数が少なくてヒートの予定が無かったので、フリーでした。
他の選手は違うポイントで調整するとのことでしたが私は初めてのロテ島だったので、波を見ておこうと思い大会会場へ行きました。
するとラッキーな事に、バリから来てぶっつけ本番はかわいそうだという事で、3時間近くASCの選手だけで大会会場で練習させてもらうことができました。

Afternoon Session-4062

実際に海に入ってみると見た目と話しに聞いていたよりも波が優しくて昔からバリでサーフィンしているスランガンビーチと波やロケーション、地形が似ていると思ったのでとても安心しました。

Boa Beach-4042

大会初日は夕方にオープニングセレモニーが行われ、私は選手代表として、ロテ島で作られたスカーフのような物をいただき、とても熱く歓迎してもらいました。

2日目は私のヒートはなく、男子のヒートが行われました。

3日目の最終日は朝とても良い波で、試合前に数十分練習をしていたのですが
アナウンスはインドネシア語がほとんどで何を言っているのかほとんど分からず、なんとなく女子からスタートすると言っている気がしました。
インドネシアの男の子に聞くと男子からだよー。と言っていたので安心していたのですが
やっぱりどう考えても私の名前が呼ばれている・・・!
慌ててゼッケンを取りに行こうとするも残念なことにウニだらけの岩場なので
走ることもできず、ミスヒート(不出場)になってしまうのではないかと
すごくドキドキしていたら、2ヒート目の女の子達がゼッケンを来て登場。
まさかの、一番やっちゃいけない事が起きてしまったパターンかと思ったのですが
私が気づかず海に入っていたので2ヒート目を先にやって1ヒート目をやることになったようでした。

とにもかくにも朝の一番いい波で私の最初のヒートが行われました。

点数的には自分で思ったよりも低めだったのですが勝ち上がることができたので、次のヒートの事に集中しました。

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決勝では台湾で私自身が負けた選手との対戦でした。
今年最終戦ということもあり、絶対に2回負けるなんてありえないし、絶対に有終の美で終わってみせる!という気持ちが強くありました。

ヒート直前にはうねりの向きも少し変わって風が吹いてきたので、刻一刻といい波が少なくなると予想して、最初に良いと思った波にどんどん乗っていく作戦にしました。
結果最初の10分で2本いいスコアをまとめることができ、そのまま波も来なくなり優勝することができました!!!

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8 Womens Podium-9229

今回の旅はすべての出来事においてポジティブにとらえて誰よりも楽しみました。
旅の初日の野宿では流れ星を見て、今回は絶対に良い旅になると思い
選手全員が嫌がっていたホテルでも、誰も望まないような過酷な環境を、しかも大会中にみんなで味わうなんてとっても面白い事だと思い、最大限に楽しみました。
そういう考えをしていたら本当にすべてがラッキーに動いてくれて、ミスヒートもしなかったし、いい波にも乗れて優勝もできました。
帰りは前日まで火山活動で閉鎖していた空港も再開されて
滞りなくバリに帰ってくることができました。

今回の旅も、初めてのことばかりでとても楽しい思い出の一つになりました。
バリに帰ってからも、日本に帰ってからもポジティブにとらえる考え方を続けていきたいです。
今回の試合でも自分のライディングについての課題も見え、どうしたら自分のいいライディングができるのかということについても少し見えたと思います。

今年の大会はこれで全てが終わりですが来年はワールドの大会にももっと出たいと考えているので、今回の試合や今年のツアーで学んだことを活かしていきたいです!

これからも応援よろしくお願いします。
北沢麗奈